「自分の商品やハンドメイド作品を売ってみたいけれど、ネットショップを作るのは難しそう」——そう感じて一歩を踏み出せずにいる人は多いのではないでしょうか。
BASE(ベイス)は、初期費用0円・月額0円で自分のネットショップを開ける国内最大級のサービスです。フリマアプリのように「他人のプラットフォームに出品する」のではなく、自分だけの独立したお店を持てるのが最大の特徴になります。
この記事では、ネットショップ運営が未経験の会社員が、BASEで月3万円の利益を目指すための始め方を、公式の手数料情報や法律の根拠つきで5ステップにまとめました。
この記事でわかること
- BASEの2つの料金プランと、手数料が実際いくら引かれるのか
- フリマアプリ・minne・BOOTHとの違いと、BASEが向いている人
- 未経験から出店して初売上までの具体的な5ステップ
- 月3万円を達成するための販売数シミュレーション
- 特定商取引法の表記義務や確定申告など、見落としやすい注意点
結論:BASE副業は「自分の店を持ちたい人」に向いている
先に結論から整理します。BASEが向いているのは、フリマアプリの単発販売ではなく、ブランドやコンセプトを持った「自分の店」を育てたい人です。
初期費用と月額費用が0円のスタンダードプランなら、売れるまでコストはかかりません。在庫を持たない受注生産やデジタル商品なら、リスクをほぼゼロで始められます。一方で、集客は自分で行う必要があり、開設しただけでは売れないという現実も理解しておく必要があります。
つまりBASE副業は「作る力」よりも「売り続ける力」が問われる副業だと言えます。
BASEの料金プラン|スタンダードとグロースの違い
まず押さえるべきは手数料です。BASEには2つのプランがあり、機能はどちらも同じで、違うのは手数料だけです(出典: BASE公式・料金プラン、2026年7月時点)。
| 項目 | スタンダードプラン | グロースプラン |
|---|---|---|
| 初期費用 | 0円 | 0円 |
| 月額費用 | 0円 | 16,580円(年払い)/ 19,980円(月払い) |
| 決済手数料 | 3.6% + 40円 | 2.9% |
| サービス利用料 | 3% | 0円 |
| 実質の手数料合計 | 6.6% + 40円/注文 | 2.9%(+月額) |
未経験から始めるなら、まずは固定費のかからないスタンダードプラン一択です。グロースプランは月額16,580円がかかるぶん決済手数料が2.9%まで下がるため、その固定費を吸収できるのは月商がおよそ30万円を超えてから。売上が育ってきた段階で切り替えを検討すれば十分で、プランはいつでも変更できます。
なお、決済方法がPayPay・Amazon Pay・PayPalの場合は、システム手数料相当額として決済手数料に1%が加算されます。この点も公式ページに明記されています。
振込にかかる手数料も忘れずに
売上金を自分の口座に移す「振込申請」にも手数料がかかります。振込手数料は一律250円、事務手数料は振込申請額が2万円未満なら500円・2万円以上なら0円です(出典: BASE公式ヘルプ・振込申請時の手数料)。
つまり、こまめに少額を引き出すほど手数料で損をします。ある程度まとめて振り込むのが基本の考え方です。
フリマアプリ・minne・BOOTHとの違い|どれを選ぶべきか
「メルカリやminneでいいのでは?」という疑問はもっともです。似たサービスとの違いを整理しておきます。
| サービス | 形態 | 向いている商品 | 集客 |
|---|---|---|---|
| BASE | 独立したネットショップ | オリジナル商品・ブランド物販 | 自分で集客 |
| メルカリ等フリマ | 個人間フリマ | 不用品・中古・単発販売 | プラットフォーム任せ |
| minne / Creema | ハンドメイド特化マーケット | 手作り雑貨・アクセサリー | マーケット内で発見される |
| BOOTH | 創作物マーケット | 同人・デジタルデータ | ファン経由が中心 |
BASEの強みは、手数料を払う代わりに「自分のブランドの世界観」を自由に作れる点です。逆にフリマアプリやマーケットは、集客を任せられる代わりに他の出品者と価格で比較されやすくなります。
デジタルデータを売りたいなら創作物向けのBOOTHで3Dモデルを売る方法、写真素材なら写真販売の始め方のほうが適していることもあります。自分の商品がどの場所に一番フィットするかを見極めてから選ぶのが失敗しないコツです。
BASE副業の始め方5ステップ
ここからは、実際に開設して初売上を出すまでの流れを5ステップで解説します。作業自体は最短30秒でショップ開設まで進めるほどシンプルです(BASE公式)。
ステップ1:ショップを開設し、売る商品を決める
メールアドレスとパスワード、ショップURLを登録すればショップの枠は完成します。難しいのはこの後の「何を売るか」です。
在庫リスクを避けたい未経験者には、受注生産・デジタル商品・小ロットで仕入れられる商品がおすすめです。まずは1〜3商品に絞り、売れ行きを見ながら広げていく方が管理も楽になります。
ステップ2:商品写真と説明文を用意する
ネットショップでは、商品写真がほぼ全てと言っても過言ではありません。実物を触れないお客様にとって、写真が唯一の判断材料だからです。
スマホ撮影でも、背景を白く整え、明るさを補正するだけで印象は大きく変わります。背景の除去や加工はPhotoroomでの画像加工を使うと、未経験でも短時間で商品写真を仕上げられます。説明文には、サイズ・素材・使うシーンを具体的に書きましょう。
ステップ3:ショップのデザインと決済方法を設定する
テンプレートを選べば、専門知識がなくても見栄えのするショップが作れます。ロゴやバナーはCanvaで作成すれば統一感が出て、ブランドらしさを演出できます。
決済方法は、クレジットカード・コンビニ決済・PayPayなど複数をオンにしておくのが基本です。決済手段が少ないと、買う気があったお客様を取りこぼしてしまいます。
ステップ4:特定商取引法に基づく表記を設定する
ここは見落としやすい重要ポイントです。ネットショップは法律上「通信販売」にあたり、事業者の氏名・住所・電話番号などを表示する「特定商取引法に基づく表記」が義務づけられています(出典: 消費者庁・特定商取引法ガイド/通信販売)。
BASEには入力フォームが用意されているので、案内に沿って埋めれば設定できます。自宅住所を出したくない場合の代替手段もあるため、開店前に必ず確認しておきましょう。
ステップ5:公開して集客を始める
公開しただけでは、残念ながらほとんど売れません。BASE副業の勝負は、ここからの集客にあります。
SNSで商品や制作過程を発信し、ショップURLへ誘導するのが王道です。InstagramやXで「どんな人が・どんな想いで作っているか」を見せると、共感からの購入につながりやすくなります。最初の1件が売れると、運営の景色が大きく変わります。
月3万円を達成するためのシミュレーション
「月3万円の利益」を出すには、何をどれだけ売ればよいのかを試算してみます。以下はスタンダードプランを前提とした概算で、実際の売上を保証するものではありません。
前提:客単価3,000円の商品を、月20個販売した場合(1注文=1個と仮定)。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 売上(3,000円 × 20個) | 60,000円 |
| BASE手数料(3,000円×6.6%+40円=238円/注文 × 20) | -4,760円 |
| 振込手数料(月1回・2万円以上のため事務手数料0円) | -250円 |
| 手数料差引後 | 約54,990円 |
| 商品原価(原価率40%と仮定:1,200円 × 20) | -24,000円 |
| 手元に残る利益(目安) | 約30,990円 |
このように、客単価3,000円なら月20個ほどの販売で月3万円の利益が視野に入ります。ポイントは、手数料と原価を引いた「残る利益」で考えることです。原価率を下げるか客単価を上げれば、同じ販売数でも利益は伸びます。
数字は仮定に基づく試算であり、集客・リピート・原価によって大きく変わる点は理解しておきましょう。
売れやすい商品ジャンルの考え方
何を売るか迷ったら、次の3つの視点で考えると絞りやすくなります。
第一に、在庫を抱えないジャンル。受注生産のオリジナルグッズやデジタルデータは、売れてから作る・渡すため赤字になりにくい選択です。第二に、自分が語れるジャンル。背景やこだわりを発信できる商品は、SNS集客と相性が良くなります。第三に、リピートが見込めるジャンル。消耗品や定期的に欲しくなる商品は、一度買ってくれたお客様が戻ってきてくれます。
具体的には、次のような商品がBASE副業と相性の良いジャンルです。
- ハンドメイド・クラフト:アクセサリー、革小物、陶器、キャンドルなど
- オリジナルグッズ:自作イラストを使ったTシャツ、ステッカー、雑貨
- デジタルコンテンツ:イラスト素材、Notionテンプレート、フォント、音源
- ニッチな専門商品:特定の趣味・推し活に特化したアイテム
とくにデジタルコンテンツは在庫も送料もかからず、一度作れば繰り返し売れるストック型。副業との相性が抜群です。
「安く仕入れて高く売る」だけでなく、「自分だから作れる・語れる」商品を軸にするのが、個人のネットショップが大手に埋もれないための戦略です。
公開後の運用で差がつくポイント
ショップは、開けてからが本番です。運用で差がつく点を3つに整理します。
商品を少しずつ増やす
商品が1つしかないショップより、関連商品が並ぶショップの方が「ついで買い」が生まれます。売れ筋が見えたら、その周辺商品を足していきましょう。
レビューとお客様対応を大切にする
個人ショップにとって、丁寧な対応と良いレビューは何よりの信頼材料です。発送を早くする、メッセージに誠実に返す——地味な積み重ねがリピートを生みます。
発信を止めない
BASEのショップは、SNSやブログという「入口」があって初めて人が来ます。売る商品の世界観を発信し続けることが、広告費をかけない個人の最大の武器です。文章での発信に慣れたい人は、Kindle出版やココナラでのスキル販売と組み合わせて、自分の発信力そのものを資産にしていく道もあります。
失敗しないための注意点5つ
未経験者がつまずきやすいポイントを、あらかじめ共有しておきます。
1. 開設して満足してしまう
一番多い失敗が、ショップを作った時点で達成感を得て、集客をしないパターンです。開設はゴールではなくスタートだと考えましょう。
2. 手数料を計算に入れず値付けする
売上の6.6%+40円が手数料で引かれることを忘れると、利益が想定より薄くなります。値付けの段階で手数料と原価を織り込むことが必須です。
3. 特定商取引法の表記を怠る
法律上の表示義務を守らないと、信頼を損なうだけでなくトラブルの原因になります。開店前の設定を徹底しましょう。
4. 写真と説明が雑
「実物より良く見せる」必要はありませんが、「実物の魅力が伝わる」写真と説明は必須です。ここを手抜きすると、良い商品でも売れません。
5. 収入の申告を忘れる
給与所得者の場合、給与以外の所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になります(出典: 国税庁・タックスアンサーNo.1900)。利益が出てきたら、副業の確定申告のやり方や会社にバレない副業の進め方もあわせて確認しておくと安心です。
よくある質問(FAQ)
Q1. BASEは本当に無料で始められますか?
スタンダードプランなら初期費用・月額費用は0円で、商品が売れたときにのみ手数料が発生します(BASE公式)。ショップを作って試すだけなら費用はかかりません。
Q2. 手数料は結局いくら引かれますか?
スタンダードプランの場合、決済手数料3.6%+40円とサービス利用料3%で、合計6.6%+40円が注文ごとに引かれます。別途、振込時に振込手数料250円がかかります。
Q3. 在庫を持たずに始められますか?
はい。受注生産のオリジナルグッズやデジタルデータなど、売れてから用意する商品を選べば、在庫リスクをほぼゼロにできます。未経験者にはこの形がおすすめです。
Q4. 開設にはどれくらい時間がかかりますか?
BASE公式によると、最短30秒でショップ開設まで進められます。ただし、商品準備・写真・特定商取引法の表記設定を含めると、実際に公開できるまでは数日みておくと安心です。
Q5. 自宅の住所を公開したくありません。
特定商取引法の表記は原則必要ですが、条件を満たせば住所・電話番号の代替となる手段が用意されている場合があります。開店前にBASEの案内と消費者庁のガイドを確認してください。
Q6. 売上金はいつ受け取れますか?
BASEでは、振込申請から10営業日で入金されます。「最速振込」を使えば、土日祝を含め最短で当日の入金も可能です(BASE公式)。
Q7. 副業の収入が20万円以下なら何もしなくていいですか?
給与所得者で給与以外の所得が20万円以下なら所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告は別途必要になる場合があります。金額にかかわらず、売上と経費の記録は残しておきましょう。
まとめ:まずは0円で「自分の店」を開いてみよう
BASE副業は、初期費用をかけずに「自分のネットショップ」を持てる、リスクの小さい物販の始め方です。
スタンダードプランなら売れるまで無料。手数料6.6%+40円と原価を織り込んで値付けし、客単価3,000円なら月20個ほどの販売で月3万円の利益が見えてきます。開設はゴールではなくスタートで、勝負は公開後の集客と発信にあります。
完璧な品揃えを目指す必要はありません。まずは1商品を、丁寧な写真と説明で公開すること。その最初の1件が売れる体験が、次への一番の原動力になります。
