ドローン副業【2026年】資格で省けるのは4つだけ

副業
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営業職として10年間活動、某営業会社で2000人中2位、プライム上場企業にて年間TOPセールスなどを経て、サービス開発をするためにPDMにジョブチェン、現在進行形でPM/PDMをしています。上場企業の昇進レースに見切りをつけ、副業として業務委託でPM/PDM/PMOを複数案件並列で兼務、副業が年収1,000 万を突破したので、ナレッジを「会社の外で稼ぐ PM スキルの循環」をテーマに、テンプレ・講座・コミュニティで同世代の跳躍を支援しています。

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ドローンの副業を調べ始めると、ほぼ必ず「国家資格を取りましょう」という話に行き着きます。2022年12月に無人航空機操縦者技能証明という制度ができました。一等と二等があり、スクールも増えました。

ユイカ(副業初心者)
ドローンの副業、気になってるんですけど…国家資格を取らないと何もできないんですよね?スクールが30万円とかで、そこで止まっちゃって…

リンク(運営者)
その順番、いったん置きましょう。国土交通省が自分で「技能証明書の取得は、無人航空機の飛行において必須事項ではありません」と書いているんです。

ユイカ(副業初心者)
えっ、必須じゃないんですか?じゃあ資格って何のためにあるんです?

リンク(運営者)
許可の申請を省くためです。ただし省けるのは10種類あるうちの4つだけ。しかも屋内なら規制そのものが外れますし、30mの紐で係留すれば資格なしで5つが外れます。順番に話しますね。

ただ、国土交通省は技能証明のページにこう書いています。「無人航空機操縦者技能証明書の取得は、無人航空機の飛行において必須事項ではありません」。機体認証のページにも同じ趣旨の一文があります。制度を運用している側が、必須ではないと明言しているわけです。

では資格は何をしてくれるのか。答えは「10ある特定飛行のうち、4つについて許可・承認の手続きを省けるようにしてくれる」です。全部ではありません。残る6つは、資格を持っていても個別に許可・承認を取る必要があります。

資料を順に読んでいて、いちばん手が止まったのがここでした。国土交通省の飛行許可・承認手続のページは、そのことを一文で書いています。「無人航空機操縦士の技能証明や機体認証の有無を問わず、個別に許可・承認を受ける必要があります」。有無を問わず、です。

そしてもう一段あります。航空法の許可は「空を飛ぶことの禁止」を解除するだけで、「その場所を使う権利」は一切くれません。公園で離着陸してよいかは公園の条例が決めます。国の許可書を持っていても、そこは別に頼む必要があります。

この記事でわかること

  • 航空法の「特定飛行」が空域4つと方法6つの計10種類であること
  • 技能証明と機体認証で省けるのがDID上空・夜間・目視外・30m未満の4つだけであること
  • 省くには技能証明・機体認証・立入管理措置・飛行マニュアルが同時に要ること
  • 総重量25kg以上だと、その4つすら省けないこと
  • 30m以内の係留と立入管理措置で、資格なしでも5つの承認が不要になること
  • 屋内での飛行に航空法上の各規制が適用されないこと
  • リモートIDの搭載が原則として必要で、免除は4つの場合に限られること
  • 水や農薬等の液体の散布が物件投下に当たり、承認不要となる通達が2026年6月に制定されたこと
  • 機体登録の手数料が紙申請だと1機目2,400円になること
  • 技能証明の更新申請期間が令和7年12月9日の省令改正で「満了する日以前六月以内」に変わったこと
  • 小型無人機等飛行禁止法の対象空港周辺地域が300mから1000mに拡大されたこと(令和8年7月14日)
  • 技能証明保有者には点数制の行政処分があり、自主申告で軽減されること
  • 夜間と目視外を省くには技能証明の「限定変更」が別に要ること
  • 空港等周辺・150m以上・催し場所上空・危険物輸送・物件投下は資格の有無を問わず許可が要ること
  • 緊急用務空域はほかの空域の許可を持っていても飛べないこと
  • 2025年10月1日から総重量25kg以上に第三者賠償責任保険が必要になったこと
  • 技能証明書の交付手数料が新規3,000円、更新・限定変更が2,850円であること
  • 講習料と受験料は国が決めておらず「各機関にお問い合わせください」とされていること
  • 機体登録がマイナンバーカードなら900円・1開庁日以内であること
  • 登録の有効期間が3年で、更新が終わるまで飛ばせないこと
  • 100g未満の機体でも航空法第134条の3の規制を受ける場合があること
  • 国土交通省の許可が場所を使う権利を与えないこと
  • 公園条例の多くが「ドローン」という語を使わずに一般条項で規制していること
  • 小型無人機等飛行禁止法が重量や大きさにかかわらず適用されること
  • 対象8空港では飛行開始の48時間前までに通報が要ること
  • アマチュア無線が「金銭上の利益のためでなく」と定義されており副業に使えないこと
  • 目視内飛行に双眼鏡も補助者による監視も含まれないこと
  • 2025年12月18日に民間の技能認証による申請省略の運用が廃止されたこと
  • 令和8年3月31日公示の告示でDIDから工業専用地域が除かれたこと
  • 飛行日誌10万円・飛行計画の通報30万円・救護義務100万円という罰則の段差があること
  • 申請は飛行開始予定日の10開庁日以上前で、実務は3〜4週間見ること
  • 同じ場所を繰り返すなら1年を限度に包括申請ができること
  • 捜索・救助のための飛行には許可・承認が不要であること
  • 空撮映像の公開に総務省のガイドラインがあること

この記事の調べ方(編集方針)

  • 本記事は、副業ジャンルの記事を90本以上制作している当サイト編集部が作成しました。制度部分の出典は国土交通省航空局の公開ページと総務省の公開情報に限定し、確認日を本文中に明記しています。調査日は2026年9月24日です。
  • 本記事は行政書士・弁護士の監修を受けていません。そのぶん、解釈が分かれる論点では断定を避け、公式資料の原文をそのまま引用する方針を取っています。最終的な可否は、必ず飛行場所を管轄する地方航空局・空港事務所と、土地の管理者に確認してください。
  • 筆者はドローンの業務受注をした経験がありません。金額例はすべて「本記事が置いた前提」と明記しています。体験談は載せていません。
  • 公式資料に記載を確認できなかった論点は「確認できませんでした」と明記しています。

本記事の調査で埋まらなかった論点

今回当たったのは、国土交通省航空局の「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」配下の各ページ(飛行ルールの対象となる機体/飛行禁止空域と飛行の方法/飛行許可・承認手続/無人航空機登録制度/機体認証等/無人航空機操縦者技能証明等/飛行計画の通報・飛行日誌の作成/事故等の報告及び救護義務/USP制度/小型無人機等飛行禁止法に基づく空港の指定)、無人航空機登録ポータルサイト、飛行許可・承認申請ポータルサイト、および総務省の公開情報です。そのうえで、次の点は確認できませんでした。

  • 機体認証の具体的な手数料額。国土交通省は「機体認証の手数料額一覧」をPDFで公開していますが、今回の調査環境では原本の表を画面上で確認できませんでした。数値の誤りを避けるため、本記事では金額を書いていません。金額は必ず原本を開いて確認してください。
  • 登録講習機関の講習費用と、指定試験機関の受験費用。国土交通省は「各登録講習機関・指定試験機関にお問い合わせください」とするのみで、公定価格は示されていません。
  • ドローンの業務案件の単価相場。公的統計は確認できませんでした。民間サイトの数字は出典をたどれなかったため、本記事では引用していません。
  • 副業として受注した場合の年間稼働件数の目安。公的な統計は確認できませんでした。
  • 無登録での飛行、および許可・承認を受けない特定飛行に対する罰則の具体的な金額。国土交通省は「懲役又は罰金に科せられます」とするのみで、今回当たったページからは金額と条文番号を確認できませんでした。

登録が要る仕事という意味では、ペットシッターの副業も別にまとめてあります。あちらは「人の要件」が壁でした。ドローンは違います。壁は「飛ばす場所と方法の組み合わせ」です。この記事は、その組み合わせの読み方に絞ります。

目次

  1. 結論:10のうち省けるのは4つだけです
  2. 特定飛行は空域4つと方法6つに分かれます
  3. カテゴリーは「下に人がいるか」で決まります
  4. 省ける4つはDID・夜間・目視外・30m未満です
  5. 省けるのは4つの条件が同時に揃ったときだけです
  6. 係留すれば資格なしで5つが外れます
  7. 屋内の飛行は航空法の対象外です
  8. 夜間と目視外は限定変更がないと外れません
  9. 資格があっても残る6つがあります
  10. 農薬の散布には承認が不要になる道があります
  11. 緊急用務空域は許可を持っていても飛べません
  12. 25kg以上は2025年10月から保険が必須です
  13. 技能証明書の交付手数料は3,000円です
  14. 講習料と受験料に公定価格はありません
  15. 技能証明の有効期限は3年です
  16. 機体認証の費用は型式認証の有無で変わります
  17. 機体登録はマイナンバーカードで900円です
  18. 2機目以降は差が550円から160円に縮みます
  19. 更新が終わるまで機体は飛ばせません
  20. リモートIDは原則として搭載が必要です
  21. 100g未満なら何も要らない、ではありません
  22. 国の許可は場所を使う権利をくれません
  23. 公園条例に「ドローン」とは書いていません
  24. 小型無人機等飛行禁止法は重量を問いません
  25. 対象8空港では48時間前の通報が要ります
  26. 副業にした瞬間に効いてくるのは電波法です
  27. 目視内に双眼鏡も補助者も含まれません
  28. 2025年12月18日に民間技能認証の省略が消えました
  29. DIDから工業専用地域が外れました
  30. 罰則は10万円・30万円・100万円の三段階です
  31. 技能証明には点数制の行政処分があります
  32. 依頼から飛行までの日数を逆算します
  33. 同じ場所を繰り返すなら包括申請が1年使えます
  34. 捜索・救助のための飛行だけは例外です
  35. 空撮映像の公開には総務省のガイドラインがあります
  36. 機材は10万円を超えると一括では落とせません
  37. 今日やること
  38. よくある質問
  39. まとめ
目次

結論:10のうち省けるのは4つだけです

技能証明と機体認証で許可・承認を省ける4つの飛行と、資格があっても個別許可が要る6つの飛行を並べた比較表

先に結論を置きます。国家資格は万能の鍵ではありません。

航空法が「特定飛行」と呼ぶ飛び方は、空域が4つ、方法が6つ、合わせて10種類です。技能証明と機体認証を揃えると、このうち4つについて申請を省けます。省けるのはDID上空・夜間・目視外・人や物件から30m未満です。

残る6つは、資格があっても個別申請です。国土交通省はこう書いています。

特定飛行のうち空港等周辺、150m以上の上空、催し場所上空、危険物輸送及び物件投下に係る飛行並びに総重量25kg以上の無人航空機の飛行(カテゴリーⅡ [飛行許可・承認申請が必要な飛行])については、立入管理措置を講じた上で、無人航空機操縦士の技能証明や機体認証の有無を問わず、個別に許可・承認を受ける必要があります。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」、2026年9月24日確認)

副業の現場で効くのは、この非対称です。イベントの空撮は「催し場所上空」に当たります。資格を取っても申請が要ります。逆に、住宅地の上空を昼間に目視で飛ばす撮影は、条件が揃えば申請なしで動けます。

最初に決めるのは「どの資格を取るか」ではありません。「自分が受けたい仕事が10のどれに当たるか」です。そこが決まると、必要な手続きが自動的に決まります。

同じ「登録が要る副業」の入口要件を見る

特定飛行は空域4つと方法6つに分かれます

まず全体の地図を持ってください。規制は「どこで飛ばすか」と「どう飛ばすか」の二軸です。

許可が必要な空域は4つあります。空港等の周辺の空域、緊急用務空域、150m以上の高さの空域。そして人又は家屋の密集している地域の上空です。最後のものが、いわゆるDID(人口集中地区)です。国土交通省によれば、この人口集中地区は「5年毎に実施される国勢調査の結果から一定の基準により設定される地域」です。固定ではありません。次の更新で対象が変わる場所があります。

承認が必要な飛行の方法は6つです。夜間での飛行、目視外での飛行、人または物件と距離を確保できない飛行。加えて催し場所上空での飛行、危険物の輸送、物件の投下です。これで計10になります。

区分 内容 資格で省けるか
空域① 空港等の周辺の空域 省けません
空域② 緊急用務空域 省けません(他の空域の許可でも飛べません)
空域③ 地表又は水面から150m以上の高さの空域 省けません
空域④ 人又は家屋の密集している地域の上空(DID) 省けます
方法① 夜間での飛行 省けます(限定変更が必要)
方法② 目視外での飛行 省けます(限定変更が必要)
方法③ 人または物件と距離を確保できない飛行 省けます
方法④ 催し場所上空での飛行 省けません
方法⑤ 危険物の輸送 省けません
方法⑥ 物件の投下 省けません
機体の条件 総重量25kg以上 4つの省略そのものが使えません

(出典:国土交通省「無人航空機 飛行許可・承認申請ポータルサイト」および同「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」、2026年9月24日確認。可否の欄は本記事が両ページの記述から整理したものです)

なお、この10に当たらなくても、常に守るべきルールが別にあります。アルコール又は薬物等の影響下で飛行させないこと。飛行前確認を行うこと。航空機や他の無人航空機との衝突を予防するよう飛行させること。他人に迷惑を及ぼすような方法で飛行させないこと。この4つは飛行させる場所に関わらず適用されます。

カテゴリーは「下に人がいるか」で決まります

カテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲという区分も出てきます。ここで多くの人がつまずきます。

カテゴリーは機体の大きさでも高度でもありません。飛行経路の下に第三者を立ち入らせるかどうかで決まります。国土交通省の定義はこうです。カテゴリーⅢは「特定飛行のうち、無人航空機の飛行経路下において立入管理措置を講じないで行う飛行。」。カテゴリーⅡは「特定飛行のうち、無人航空機の飛行経路下において立入管理措置を講じたうえで行う飛行。」。そしてカテゴリーⅠは「特定飛行に該当しない飛行。」です。いずれも冒頭に「特定飛行のうち」という限定が付いています。

立入管理措置とは何か。同じページが注記しています。「無人航空機の飛行経路下において、第三者(無人航空機を飛行させる者及びこれを補助する者以外の者)の立入りを制限することを指します」。補助者は第三者に含まれません。

現場で用意するものは、看板やコーンによる表示。補助者による監視と口頭警告。関係者以外の立入りを制限する旨の掲示などです。特別な資機材は要りません。それでも、何も置かずに「人は来ないだろう」と判断するのは別です。措置を講じたことにはなりません。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」、2026年9月24日確認)

副業で受ける撮影案件は、ほぼ全部カテゴリーⅡに入ります。カテゴリーⅢは、一等の技能証明と第一種機体認証を揃えたうえでの話です。さらにリスク評価に基づく飛行マニュアルを作り、国土交通大臣の許可を受ける必要があります。個人が最初に狙う領域ではありません。

省ける4つはDID・夜間・目視外・30m未満です

ここが記事の中心です。原文をそのまま置きます。

また、特定飛行のうち上記の場合以外(DID上空、夜間、目視外、人又は物件から30mの距離を取らない飛行であって、飛行させる無人航空機の総重量が25kg未満の場合)については、立入管理措置を講じた上で、無人航空機操縦士の技能証明を受けた者が機体認証を受けた無人航空機を飛行させる場合、飛行マニュアルの作成等無人航空機の飛行の安全を確保するために必要な措置を講じることにより、許可・承認を不要とすることができます(カテゴリーⅡ [飛行許可・承認申請が不要な飛行])。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」、2026年9月24日確認)

括弧の中に、省ける4つが並んでいます。DID上空、夜間、目視外、30m未満。この4つです。

住宅地の上空で物件の外観を撮る。これはDID上空に当たります。結婚式の会場に近づいて撮る。これは30m未満に当たりやすい飛び方です。屋根の点検で建物に寄る。これも同じです。副業として需要が大きい撮影の多くが、この4つの枠に収まります。資格を取る経済的な意味は、ここにあります。

ユイカ(副業初心者)
二等を取れば、その4つは申請しなくていいってことですよね?

リンク(運営者)
惜しいです。技能証明だけでは足りません。機体認証と立入管理措置と飛行マニュアル、この4つが同時に要ります。「どれか」ではなく「全部」なんです。

省けるのは4つの条件が同時に揃ったときだけです

許可・承認の省略が成立するために同時に満たす必要がある条件と、満たしていても省略できない条件の一覧

前の引用文を、もう一度読み返してください。条件が並列で並んでいます。

省略が成立するには、次の4つが同時に要ります。飛行経路下に立入管理措置を講じていること。操縦する人が技能証明を受けていること。使う機体が機体認証を受けていること。飛行マニュアルを作成していること。そのうえで、総重量が25kg未満であること。

この関係は「いずれか」ではなく「すべて」です。技能証明だけ取っても省けません。機体認証を受けていない機体では省けません。ここを読み違えると、スクールに通ったのに申請が必要なままという結果になります。

機体認証は個別の機体ごとの手続きです。国土交通省は注記でこう書いています。「型式認証を取得しているモデルであっても、当該モデルが型式認証を取得する前に出荷された機体は型式認証未取得機となります」。同じ型番でも、出荷時期によって扱いが変わるという意味です。手元の機体に型式認証の表示があるかどうかを確認してください。

(出典:国土交通省「機体認証等」、2026年9月24日確認)

省略を狙うなら、資格より先に機体を決めてください。型式認証を取得済みのモデルかどうかで、機体認証にかかる手間と費用が大きく変わります。

機材を経費で落とすときの分かれ目を見る

ユイカ(副業初心者)
紐でつないだら許可が要らなくなるって、本当ですか?なんだか裏ワザみたいで怖いんですけど…

リンク(運営者)
国土交通省が解釈資料に明記している正規の制度です。30m以内の紐と立入管理措置。それでDIDの許可と、夜間・目視外・30m以内・物件投下の承認が外れます。

係留すれば資格なしで5つが外れます

30メートル以内の係留と立入管理措置によって外れる5つの飛行と、係留しても残る4つの手続きを並べた比較表

ここまでの話に、大きな例外があります。知らないと損をする制度です。

国土交通省の「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」には、係留して飛ばす場合の特例が置かれています。条件はこうです。十分な強度を有する紐等(長さ30m以内)で地表又は固定物に係留する。そのうえで補助者の配置、立入りを制限する区画の設定その他の適切な措置を講じる。これを満たすと、個別の許可・承認が不要になります。

対象は5つです。DIDにおける飛行、夜間飛行、目視外飛行、第三者から30m以内の飛行、そして物件投下。

資格も機体認証もなしで、4つの省略と同じ範囲が外れます。しかも物件投下まで入っています。技能証明と機体認証を揃える経路より、条件だけ見れば広いくらいです。

もちろん、紐で30m以内につながれた状態でしか飛べません。広い範囲を移動する空撮には使えません。ただ、副業の入口になる仕事のいくつかは、この範囲に収まります。屋根や外壁の点検。工場設備の真上からの撮影。イベント会場の定点撮影。どれも機体が大きく動く必要はありません。

私がこの特例を知って思ったのは、「資格を取るかどうかの前に、係留で済む仕事かどうかを考えたほうが早い」ということでした。30万円の講習料を払う前に、30mの紐で足りないかを試す順番です。

(出典:国土交通省「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」(令和8年4月1日最終改正)および同「航空法における無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルールについて」(第1部2021年版/第2部は令和5年1月26日改訂)、2026年9月24日確認)

外れる中身を整理しておきます。DID上空は「許可」が要る空域です。残る4つは「承認」が要る方法になります。国土交通省の原文も「以下の個別の許可・承認が不要となる」と、両方を書いています。つまり係留は、DIDの許可まで外します。

一方、空港等の周辺・緊急用務空域・150m以上という残り3つの空域の許可は、係留しても別に必要です。催し場所上空も対象外なので、お祭りの定点撮影は承認が要ります。

屋内の飛行は航空法の対象外です

もう一つ、規制がまるごと外れる場所があります。

国土交通省の解釈資料は、こう書いています。「建物内等の屋内での飛行については、航空法上の各規制は適用されない。」

(出典:国土交通省「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」(令和8年4月1日最終改正)、2026年9月24日確認)

屋内なら、特定飛行という概念が出てきません。許可も承認も要りません。飛行計画の通報も、飛行日誌も、航空法上は義務になりません。

副業としては、ここが穴場になります。倉庫の在庫棚の点検。工場のプラント内部の撮影。体育館やスタジオでの撮影。住宅の内見動画。いずれも屋内です。「ドローンの仕事は許可が大変」という前提が、屋内では外れます。

ただし、規制がないことと安全でないことは別です。屋内は壁も人も近く、GPSも効きません。プロペラガードや、依頼主との事前の取り決めは、法律とは別に用意してください。機体登録そのものは「屋外を飛行させる100g以上のすべてのドローン・ラジコン機」が対象なので、屋内専用で使うなら登録の対象からも外れます。

夜間と目視外は限定変更がないと外れません

さらに一段あります。省ける4つのうち、2つには追加の条件が付きます。

国土交通省の同じページに、次の注記があります。「※夜間での飛行及び目視外での飛行をカテゴリーⅡ(飛行許可・承認申請が不要な飛行)として実施する場合は、技能証明の限定変更が必要となります。」

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」、2026年9月24日確認)

技能証明には限定が付きます。初期状態では、昼間かつ目視内の飛行に限られる扱いです。夜間や目視外を省略対象にしたいなら、その限定を外す手続きを別に取る必要があります。

二等を取っただけでは、夜景の空撮は省略対象になりません。これは費用にも時間にも効きます。限定変更には交付手数料がかかり、講習や試験も別に受けることになります。

資格があっても残る6つがあります

省けない側を具体的に見ます。副業の受注判断に直結します。

空港等の周辺の空域。緊急用務空域。150m以上の上空。催し場所上空。危険物の輸送。物件の投下。この6つは、技能証明と機体認証があっても個別に許可・承認を取ります。

国土交通省の原文は「空港等周辺、150m以上の上空、催し場所上空、危険物輸送及び物件投下に係る飛行並びに総重量25kg以上の無人航空機の飛行」という並べ方です。「並びに」の前が5つの飛行、後ろが機体の条件になっています。緊急用務空域は別の性質を持つので、本記事ではあとの章で分けて扱います。

そして総重量25kg以上は、特定飛行の種類ではありません。機体の条件です。25kg以上だと、ここまでに見た4つの省略そのものが使えなくなります。

現場に置き換えます。地域のお祭りをドローンで撮る仕事が来たとします。これは催し場所上空です。資格の有無にかかわらず申請が要ります。空港に近い倉庫の屋根を点検する仕事も同じです。「資格を取ったので即日対応できます」と言える範囲は、思ったより狭いと考えてください。

空港等の周辺かどうかは、地図で確認できます。国土地理院の地理院地図に表示機能があります。国土交通省は、境界付近では必ず空港等設置管理者や空域を管轄する機関に確認するよう求めています。図面には誤差が含まれる場合があるためです。

農薬の散布には承認が不要になる道があります

前の章で「物件の投下は省けません」と書きました。そこに例外が加わっています。

まず前提として、国土交通省の解釈資料は「水や農薬等の液体を散布する行為は物件投下に該当」するとしています。農薬散布は、制度上は物件投下です。

そのうえで、2026年6月1日に国土交通省が次を告知しました。航空法施行規則第236条の82第1項第2号の規定により飛行の方法に係る承認が不要な飛行について、その取扱いを記載した通達を制定公布し、適用される航空局飛行マニュアルを掲載した、という内容です。

この通達の要件を満たして行う農薬等の空中散布については、飛行の承認が不要になります。副業で農業関連の受注を考えるなら、ここは必ず原本を読んでください。

論点 内容
液体の散布の扱い 水や農薬等の液体を散布する行為は物件投下に該当
承認不要の根拠 航空法施行規則第236条の82第1項第2号
通達の周知 2026年6月1日に国土交通省が告知
併せて公開 航空局飛行マニュアル(承認が不要な飛行用)

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」お知らせおよび同「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」、2026年9月24日確認)

危険物に当たる農薬を運ぶ場合は、危険物輸送の論点も別に立ちます。散布の承認が不要になっても、そちらが自動的に外れるわけではありません。

緊急用務空域は許可を持っていても飛べません

省けない6つのうち、1つだけ性質が違うものがあります。緊急用務空域です。

これは警察や消防の活動が想定される場合に、その都度指定される空域です。公示の場は、国土交通省のホームページと、航空局の公式アカウント @mlit_mujinki(国土交通省航空局 無人航空機)の2つです。私は飛行前の確認手段として、このアカウントをフォローしておくのがいちばん早いと考えています。国土交通省自身も、飛行ルールのページからこのアカウントへリンクを置いています。そして次の注記が付いています。

空港等の周辺の空域、地表又は水面から150m以上の高さの空域、または人口集中地区の上空の飛行許可があっても、緊急用務空域を飛行させることはできません。無人航空機を飛行する前には、飛行させる空域が緊急用務空域に設定されていないことを確認してください。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」、2026年9月24日確認)

許可を持っていても飛べない、と書いてあります。しかも指定はその日に出ます。災害や火災があった地域で撮影の依頼を受けているとき、当日朝に確認しないと事故になります。飛行当日の確認項目に、緊急用務空域のチェックを必ず入れてください。

25kg以上は2025年10月から保険が必須です

機体が重くなると、省略の道が閉じるだけでなく、義務が増えます。

国土交通省は2025年9月10日付のお知らせで、次のように告知しています。「無人航空機の飛行に関する許可・承認の審査要領(カテゴリーⅡ飛行)」に基づき、令和7年10月1日以降に新たに飛行許可・承認申請を申請する場合、総重量25kg以上の無人航空機は、第三者の負傷や交通障害等の不測の事態が発生した場合に十分な補償が可能となる第三者賠償責任保険の加入が必要となります。

注意点も併記されています。飛行許可・承認申請をする場合、第三者賠償責任保険の記載が必須になること。飛行の際には加入中の保険の付保状況や有効期間を確認すること。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」、2026年9月24日確認)

25kg未満には、この記載義務はありません。同じ航空法の枠内で、重量が境目になって義務が切り替わる構造です。農薬散布や重量物の運搬を副業で考えるなら、機体を選ぶ前にこの境目を見てください。

なお、25kg未満でも保険に入らなくてよいという意味ではありません。義務ではない、というだけです。他人の家の屋根の上を飛ばす仕事に保険なしで臨むのは、私なら避けます。

技能証明書の交付手数料は3,000円です

ここから費用の話に入ります。国が金額を公表しているものと、していないものがあります。

国が公表している金額

交付手数料は表の形で公開されています。金額は次のとおりです。

国土交通省が公開している「無人航空機操縦者技能証明書の交付手数料額」の表は、区分が4つです。新規申請が3,000円。再交付申請、更新申請、限定変更申請の3つは一つのセルにまとめられています。金額は2,850円です。

区分 金額
新規申請 3,000円
再交付申請 2,850円
更新申請
限定変更申請

(出典:国土交通省「無人航空機操縦者技能証明書の交付手数料額一覧」、2026年9月24日確認)

安く見えます。実際、国が徴収する交付手数料はこの金額です。ただし、これは証明書という紙(正確にはカード)を出すための手数料にすぎません。試験や講習の費用は、まったく別です。

一等の技能証明書の交付には、この手数料に加えて登録免許税の納付が必要になります。二等にはこの記載がありません。ここにも非対称があります。

講習料と受験料に公定価格はありません

副業の収支計算でいちばん読みにくいのが、ここです。

国土交通省は技能証明のページで、こう書いています。「各登録講習機関が行う講習及び指定試験機関が行う試験の日程・料金等については、各機関にお問い合わせください。」機体認証のページにも同趣旨の記述があります。「登録検査機関の検査手数料額については、各登録検査機関にお問い合わせください。」

つまり、スクール費用に国が定めた上限も下限もありません。「相場は◯◯円」という説明を見かけたら、それはどこかの民間集計です。出典をたどれるかどうかを見てください。本記事では、出典をたどれなかった数字は載せていません。

(出典:国土交通省「無人航空機操縦者技能証明等」および同「機体認証等」、2026年9月24日確認)

試験そのものは、指定試験機関である一般財団法人日本海事協会が実施します。学科試験、実地試験、身体検査があります。技能証明申請者番号を取得すると、講習の受講申請や試験の受験申請ができるようになります。

身体検査については、一段細かい注意があります。一等および25kg以上に係る身体検査は、医師又は医療機関で受検しなければならないと明記されています。対応状況は医師や医療機関ごとに異なるため、事前確認が必要です。

技能証明の有効期限は3年です

取って終わりではありません。更新の設計を先に知っておいてください。

国土交通省の技能証明のページには、こう書かれています。「無人航空機操縦者技能証明の有効期限は3年であり、有効期間満了日の6か月前から1か月前までに申請が必要です。」

ただし、ここは注意が必要です。航空法施行規則第236条の57は、令和7年12月9日公布・同日施行の改正で書き換わっています。改正前は「当該技能証明の有効期間が満了する日の六月前から一月前までの間に」でした。改正後は「当該技能証明の有効期間が満了する日以前六月以内に」です。1か月前で締め切る書き方がなくなっています。

(出典:国土交通省「航空法施行規則の一部を改正する省令」(令和7年12月9日公布)。同省令は国土交通省「無人航空機のよくあるご質問及び資料」の「(令和7年12月9日公布関係)」に掲載されています。2026年9月24日確認)

傍証もあります。国土交通省「技能証明の更新制度及び登録更新講習機関制度について」(2026年6月29日一部改訂)を見てください。「有効期間は、その満了の日の6ヶ月前から申請が可能であり」と書かれ、1か月前の締切には触れていません。

本記事の調査時点(2026年9月24日)で、技能証明のページは旧表記のままでした。案内文と条文がずれている以上、期限ぎりぎりの申請は避けてください。満了の6か月前から動けることは、どちらの書き方でも変わりません。早めに出すのが確実です。

この改正では、失効した技能証明書の再交付制度も新設されています。身体適性の基準を満たし、申請日以前3か月以内に所定の講習を修了することが条件です。

ついでに、学科試験の基準も更新されています。国土交通省は2026年7月7日に「無人航空機の飛行の安全に関する教則(第5版)」を公開しました。そして「令和8年7月14日(火)より、学科試験の内容は、『無人航空機の飛行の安全に関する教則(第5版)』に準拠します。」と告知しています。これから受験するなら、第4版の教材だけで準備するのは避けてください。

機体認証の費用は型式認証の有無で変わります

機体側の手続きです。ここは金額の幅が大きいところです。

国土交通省は、機体認証の手続きについて次の点で提出書類または手数料が変わると明記しています。機体認証の区分(第一種・第二種)。申請の種類(新規・更新)。機体の区分(新品・中古)。そして型式認証の有無です。

「新品」の定義も書かれています。「航空の用に供したことがなく、かつ登録を受けてから1ヶ月以内の機体」です。登録から1か月を過ぎると、飛ばしていなくても中古扱いになります。

型式認証を受けていない機体については、こう注記されています。「型式認証未取得の機体(同一性証明済み機を除く。)については、機体認証の検査において設計及び製造過程の検査が必要となることから、相当数の時間を要すると想定されます。」設計と製造過程まで検査する、という話です。

(出典:国土交通省「機体認証等」、2026年9月24日確認)

市販機を買って自分で認証を取る、という発想は現実的ではありません。型式認証を取得済みのモデルを、その取得後に出荷されたロットで買う。これが副業として現実的な経路です。金額の一覧は国土交通省がPDFで公開していますので、購入前に原本を確認してください。

機体認証にも有効期間があります。国土交通省が示す更新の例には「有効期間が『令和4年12月2日から令和7年12月1日まで』の第2種機体認証の場合」とあり、3年の期間で運用されています。継続したい場合は、遅くとも有効期間満了日の1か月前までに更新申請を行うよう案内されています。

整備にも落とし穴があります。国土交通省の注記を引きます。「型式認証を受けた型式の無人航空機であっても、整備手順書に従った点検整備や機体メーカーが指定する部品交換以外の作業を実施した場合、機体認証の申請時は型式認証未取得の機体として取り扱うこととなりますので、ご注意ください。」自分でモーターを載せ替えると、次の申請で扱いが変わるという意味です。

機体登録はマイナンバーカードで900円です

機体登録の本人確認方法ごとの手数料と審査日数を、マイナンバーカードとそれ以外で比較した表

ここは金額がはっきり公表されています。そして、選び方で差が出ます。

本人確認の方法で金額が変わります

登録そのものは2022年から義務です。まず対象と時期を確認してください。

2022年6月20日に登録が義務化されました。対象は「屋外を飛行させる100g以上のすべてのドローン・ラジコン機」です。登録されていない無人航空機を飛行させることはできません。

オンライン申請では本人確認の方法を選べます。方法によって手数料と審査日数が変わります。

申請と本人確認の方法 手数料(1機目) 手数料(2機目以降) 審査日数の目安
オンライン/マイナンバーカード 900円 890円 1開庁日以内
オンライン/gBizID 900円 890円 —
オンライン/eKYC(免許証) 1,450円 1,050円 5開庁日以内
オンライン/eKYC(パスポート) 1,450円 1,050円 5開庁日以内
オンライン/本人確認書類の郵送 1,450円 1,050円 5開庁日以内
紙(書面)による申請 2,400円 2,000円 —

(出典:国土交通省「無人航空機登録ポータルサイト」およびドローン登録システム「よくある質問」、2026年9月24日確認。ポータルサイトの表には「本人確認の審査に要する日数であることにご注意ください。また、審査窓口の混雑状況、修正事項有無によって変動します」「郵送された書類が窓口に到着した日から起算します」という注記が付いています。gBizIDと紙申請の金額はドローン登録システムのよくある質問によります)

gBizIDは、法人や個人事業主が行政手続きに使う共通のIDです。マイナンバーカードと同じ900円・890円の区分に入ります。いちばん高いのは紙(書面)による申請です。1機目2,400円、2機目以降2,000円になります。

eKYCは、スマートフォンで本人確認書類と顔を撮影して照合する電子的な本人確認の方法です。

マイナンバーカードを使うと、1機目で550円安く、審査も4開庁日短くなります。急ぎの案件が来たときに効くのは、金額より日数のほうです。

2機目以降は差が550円から160円に縮みます

表をもう一段読み込みます。ここは本記事の計算です。

マイナンバーカードとeKYCの差は、1機目が550円です。1,450円から900円を引いた値になります。ところが2機目以降は160円しかありません。1,050円から890円を引いた値です。マイナンバーカードの金銭的な優位は、2機目以降で3分の1以下に縮みます。

理由は、マイナンバーカードの2機目割引が10円しかないためです。900円から890円へ、10円しか下がりません。一方、eKYCと郵送は1,450円から1,050円へ、400円下がります。

3機を同時に登録する場合を計算してみます。マイナンバーカードなら900円+890円+890円で2,680円。免許証のeKYCなら1,450円+1,050円+1,050円で3,550円。紙申請なら2,400円+2,000円+2,000円で6,400円です(いずれも本記事の計算)。紙とマイナンバーカードの差は3,720円になります。

金額としては小さい話です。それでも、差の縮み方は知っておく価値があります。2台目以降はどちらでも大差なく、決め手は審査日数です。

更新が終わるまで機体は飛ばせません

登録には有効期間があります。ここは副業の稼働に直結します。

登録の有効期間は3年です。更新申請もDIPS2.0上で行えます。DIPS2.0は国土交通省のオンラインシステムです。登録から許可・承認申請、飛行計画の通報までを扱います。正式名称はドローン情報基盤システムといいます。登録記号は更新の前後で変わりません。

更新の受付は、現在の登録の有効期限から1か月前以降です。技能証明の更新窓とは基準が違うので、混同しないでください。更新にも手数料がかかり、新規と同じ料金表が適用されます。

問題は、更新が遅れたときの扱いです。国土交通省のよくある質問に、次の回答があります。「登録更新手続きは継続して実施することが可能です。また、更新手続き完了後はリモートIDの搭載は不要のままとなります。ただし、更新手続きが完了するまでは機体を飛行させることはできません。」

期限を過ぎても手続き自体はできますが、完了するまで飛べません。マイナンバーカードを使わない方法だと審査に5開庁日かかる目安です。受注中の案件があるなら、その分だけ仕事が止まります。

災害時には期間が延びることもあります。国土交通省は2026年9月4日のお知らせで、令和8年熊本地震を受けた弾力的運用を告知しました。特定被災地域内に住所を有する者が対象です。技能証明・機体認証・機体登録の有効期間を、令和9年1月27日まで延長または伸長するとしています。対象は熊本市、八代市、水俣市など21市町村です。

(出典:国土交通省「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」お知らせ、2026年9月24日確認)

2025年4月28日から、登録有効期限が近づいた機体の所有者へ更新の案内メールが配信されています。届くメールアドレスは、登録時に所有者として入れたものです。普段使わないアドレスを登録していないか、いま確認しておいてください。

リモートIDは原則として搭載が必要です

リモートIDの搭載が不要になる4つの場合と、これから機体を買う人が実際に使える2つの経路を示したリスト

登録の話には続きがあります。ここを落とすと、登録しても飛ばせません。

機体の登録が終わると、登録記号が発行されます。国土交通省は「登録記号を機体へ確実に表示してください」としたうえで、こう続けています。「機体への登録記号の表示に加え、リモートID機能を搭載しなければなりません。」

表示の仕方も決まっています。登録記号は「無人航空機の容易に取り外しができない外部から確認しやすい箇所に耐久性のある方法で鮮明に表示しなくてはなりません」とされています。表示する地色と鮮明に判別できる色で表示することも求められます。文字の高さは、総重量25kg未満の機体が3mm以上、25kg以上の機体が25mm以上です。マジックやシールなど耐久性のある方法で表示します。

3mmです。小さく見えますが、油性ペンで書けば足ります。機体を買ったその日に済ませておける作業です。

リモートID機器は、電波で機体の識別情報を発信します。飛行中に、登録されている機体かどうかを判別できるようにするためのものです。発信される情報に個人情報は含まれません。

搭載が不要になるのは、次の4つの場合に限られます。

# リモートIDの搭載が不要となる場合
1 事前登録期間中(2021年12月20日から2022年6月19日まで)に登録手続きを行った無人航空機
2 国に届け出た特定区域の上空で行う飛行(安全の確保に必要な措置を講じた場合)
3 長さが30m以内の紐等により係留して行う飛行
4 警察庁・都道府県警察・海上保安庁が、秘匿を要する業務のために行う飛行

(出典:国土交通省「航空法における無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルールについて」および同「無人航空機登録ポータルサイト」、2026年9月24日確認)

これから機体を買う人に、1と4は関係ありません。2022年6月19日はとっくに過ぎています。使えるのは、特定区域の届出か、30m以内の係留だけです。

前の章で触れた「事前登録をした機体は更新後もリモートIDの搭載が不要」という案内は、1に当たる人だけの話です。新品を買うなら、リモートIDは必要だと考えてください。

100g未満なら何も要らない、ではありません

トイドローンから始めようと考える人向けの節です。ここは誤解が多い場所です。

航空法第11章の規制対象は「100g未満の重量(機体本体の重量とバッテリーの重量の合計)のものを除く」とされています。だから100g未満は無人航空機に当たりません。ここまでは多くの記事に書いてあります。

そのあとに続く一文が抜け落ちがちです。

なお、100g未満の重量のものを、空港等周辺で飛行させることや、高高度で飛行させることは、「航空機の飛行に影響を及ぼすおそれのある行為」として、従前のとおり航空法第134条の3の規制を受け、飛行の許可等が必要となる可能性があります。

(出典:国土交通省「飛行ルール(航空法第11章)の対象となる機体」、2026年9月24日確認)

同じページには、もう一つ注意があります。「規制対象となる機体は航空法の『無人航空機』とは異なる場合がありますのでご注意ください。」関係法令や条例では、100g未満も対象に入りうるという意味です。次の節以降で、その代表例を見ます。

ユイカ(副業初心者)
国の許可があれば、公園でも飛ばせますよね?だって国ですし…

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ここが一番の落とし穴です。航空法の許可は「空の禁止」を外すだけ。その公園で離着陸してよいかは、公園の管理者にしか答えられません。

国の許可は場所を使う権利をくれません

航空法の許可で解除されることと、別の手続きが必要になることを分けて示したリスト

この記事でいちばん伝えたい構造です。レイヤーが違います。

国土交通省は、飛行許可・承認申請のページに次の注意を置いています。

無人航空機を飛行させる場合には、「小型無人機等の飛行禁止法」や都道府県・市区町村等の地方公共団体が定める条例等により飛行が禁止されている場所・地域があります。飛行許可・承認申請とは別に、飛行を希望する地域で無人航空機の飛行が可能か必ず確認のうえ、管理者等に対し必要な手続きを済ませていただきますようお願いします。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」、2026年9月24日確認)

「飛行許可・承認申請とは別に」と書かれています。航空法の許可は、航空法が置いた禁止を解除するだけです。土地の管理者から利用の許諾を得る話は、まったく別の手続きになります。

副業として受注すると、ここが揉めます。依頼主は「許可を取っているんですよね」と聞いてきます。その許可は空の話です。撮影場所の公園で離着陸してよいかは、公園の管理者にしか答えられません。見積の段階で、どちらを誰が取るのかを決めておいてください。

公園条例に「ドローン」とは書いていません

条例のレイヤーを、もう少し具体的に見ます。ここは読み方にコツがあります。

国土交通省は「無人航空機の飛行を制限する条例等」という一覧をPDFで公開しています。本記事が2026年9月24日に閲覧した版は30ページあり、都道府県と市区町村の条例が並んでいました。都市公園条例、観光施設条例、公民館条例。コミュニティセンター条例、産業会館条例、児童館条例。施設ごとの条例が中心です。

一覧を眺めていて気づいたのは、該当条項の欄です。多くが「ドローン」という語を含まない一般条項への該当として整理されています。たとえば「管理上支障があると認めるとき」に該当、といった書かれ方です。

条例の本文をドローンで検索しても、当たりません。禁止されていないと判断してしまいます。実際には、施設管理者の裁量条項で読み込まれています。条例を自分で読んで判断するのではなく、施設の管理者に電話する。これが正しい順番です。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行を制限する条例等」、2026年9月24日確認。該当条項欄の記載の傾向は本記事が一覧を通読して整理したものです)

小型無人機等飛行禁止法は重量を問いません

もう一つのレイヤーです。こちらは航空法とは別の法律です。

対象は重量ではなく場所で決まります

名前のとおり、重要施設の周辺を守るための法律です。

正式名称は「重要施設の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」です。国土交通省の説明はこうです。

小型無人機等飛行禁止法の規定により、国の重要施設、防衛関係施設および空港等の対象施設の敷地ならびにその周辺上空では、重量や大きさにかかわらず、小型無人機等を飛行させることが禁止されています。

(出典:国土交通省「小型無人機等飛行禁止法に基づき小型無人機等の飛行が禁止される空港の指定」、2026年9月24日確認)

「重量や大きさにかかわらず」です。100g未満のトイドローンも対象に入ります。前の節で触れた注意書きは、これを指しています。「規制対象となる機体は航空法の無人航空機とは異なる場合があります」とは、この法律のことです。

同じページには、航空法との関係も明記されています。「航空法に基づく許可・承認を受けている場合であっても、小型無人機等飛行禁止法に基づく同意の取得および事前通報は別途必要となりますので、ご注意ください。」ここでも「別途」です。

罰則も書かれています。手続きを行わずに飛行した場合、警察官等による機器の退去命令や飛行の妨害措置の対象となるほか、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される場合があります。

対象8空港では48時間前の通報が要ります

空港については、対象が具体的に指定されています。時間の縛りが強い点に注意してください。

指定されているのは8空港です。新千歳空港、成田国際空港、東京国際空港、中部国際空港。大阪国際空港、関西国際空港、福岡空港、那覇空港です。令和8年7月3日に告示が公示され、令和8年7月14日から適用されています。

飛行させるには、空港管理者の同意を得たうえで、都道府県公安委員会等への事前通報を行います。海域を含む対象施設周辺地域を飛ぶ場合は、管区海上保安部長への通報も加わります。そして通報の期限が決まっています。「通報は、飛行を開始する時間の48時間前までに行う必要があります(災害その他緊急やむを得ない場合を除く)。」

ここで、地上のレイヤーが明文で現れます。対象空港に係る対象施設周辺地域の上空で可能な飛行として、次が挙げられています。「土地の所有者若しくは占有者(正当な権原を有する者に限る。)又はその同意を得た者が行う小型無人機等の飛行(当該土地の上空に限る。)」

土地の権原を持つ人、またはその同意を得た人。飛べる根拠が、国の許可ではなく土地の権利になっています。この記事の軸が、法律の条文にそのまま現れている箇所です。

なお、羽田空港は警視庁と神奈川県警察の双方に通報します。大阪国際空港は大阪府警察と兵庫県警察の双方です。周辺地域が2つの都道府県公安委員会にまたがるためです。

ここで、2026年の大きな変更に触れておきます。国土交通省は2026年7月3日のお知らせで、次のように告知しています。従前より国土交通大臣が指定している8空港の周辺地域について、従前の対象空港の周囲おおむね300メートルから、おおむね1000メートルとなるよう新たに周辺地域を指定することとし、従前の空港指定告示を廃止する。施行と告示の適用は令和8年7月14日です。

範囲が3倍を超えて広がりました。昨年まで対象外だった場所が、いまは対象です。国土交通省は2026年7月6日にも注意喚起を出しています。DIPS内のイエローゾーンのデータ入替作業が理由です。既に飛行計画を通報している人に、飛行禁止エリア重複のメールが届く場合があるとされています。

この拡大は、法律そのものの一部改正に伴うものです。国土交通省のお知らせは、こう書いています。「改正法施行・告示適用 令和8年7月14日(改正法公布の日から20日を経過した日)」。

(出典:国土交通省「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」お知らせ(2026年7月3日)、2026年9月24日確認)

以前に「この場所は対象外だった」と確認した記憶は、もう使えません。毎回、地図で確認し直してください。

空港が近い案件は、48時間前がリミットです。「明日お願いします」に応えられない場所がある、と最初に伝えておくほうが信頼されます。

受注の条件を書面にしておく理由を見る

ユイカ(副業初心者)
趣味で飛ばしてた機材、そのまま仕事に使えばいいと思ってました…

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航空法は趣味も仕事も同じです。でも電波法は違う。アマチュア無線は「金銭上の利益のためでなく」と定義されているので、報酬をもらう仕事には使えません。

副業にした瞬間に効いてくるのは電波法です

ここは、趣味と副業の分かれ目です。そして見落とされやすい場所です。

航空法は、趣味でも仕事でも同じように適用されます。報酬をもらうかどうかで規制は変わりません。ところが電波法は変わります。

総務省の説明によれば、無線局の免許なしで使える帯域があります。73MHz帯のラジコン用微弱無線局。技術基準適合証明等を受けた920MHz帯。そして2.4GHz帯などです。市販のドローンの多くは、この範囲に収まります。

問題は、より高出力の映像伝送を使う場合です。169MHz帯、2.4GHz帯、5.7GHz帯の無人移動体画像伝送システムは別です。無線局の免許が要ります。操作する人には第三級陸上特殊無線技士以上の資格が求められます。

そしてアマチュア無線です。総務省はアマチュア無線を「金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な興味により行う自己訓練、通信及び技術研究のための無線通信」と位置づけています。金銭上の利益のためでなく、と書かれています。報酬を受け取る業務で、アマチュア無線の設備を使うことはできません。

趣味でFPVを飛ばしてきた人が、その機材のまま仕事を受ける。これが典型的な事故です。航空法は何も変わらないのに、電波法だけが変わります。私が調べていていちばん驚いたのは、この非対称でした。

(出典:総務省「ドローン等に用いられる無線設備について」、2026年9月24日確認)

海外製の機体を個人輸入する場合も、技術基準適合証明(技適)の有無を確認してください。技適のない無線設備を国内で使うと、電波法違反になります。

目視内に双眼鏡も補助者も含まれません

実務で最も勘違いが多い定義です。短いですが、影響は大きい節です。

国土交通省のよくある質問に、そのものの問答があります。「目視による常時監視とは、双眼鏡による監視や補助者による監視でも問題ありませんか?」。回答はこうです。「双眼鏡や補助者による監視は含まれません。飛行させる者が自分の目で見る必要があります。」

補助者を立てても、目視内にはなりません。建物の裏側に回り込んだ瞬間、それは目視外飛行です。承認か、限定変更を伴う省略の対象になります。

「日中」の定義も同じページにあります。「日出から日没までの間の時間帯です。」夕暮れの撮影は、日没を過ぎた時点で夜間飛行に切り替わります。時計ではなく、その日の日没時刻で判断してください。

(出典:国土交通省「無人航空機 飛行許可・承認申請ポータルサイト」、2026年9月24日確認)

2025年12月18日に民間技能認証の省略が消えました

ここは「古い情報」が残りやすい論点です。2026年に書かれた記事でも更新されていないものを見かけます。

国土交通省は2025年12月15日付で、次を告知しています。カテゴリーⅡ飛行に関する許可・承認の審査要領について、許可・承認の申請手続の一部を省略可能としていた「ホームページ掲載無人航空機」及び「ホームページ掲載講習団体等が行う技能認証」に係る運用を廃止する旨の改正内容を公布しました。施行は令和7年12月18日です。

つまり、民間スクールの技能認証を持っていると申請書類が一部省略できる、という運用はもうありません。国土交通省のホームページに掲載された機体だから省略できる、という運用も同様です。

移行の注意も出ています。12月18日以前に許可・承認を取得していた申請のうち、ホームページ掲載無人航空機や民間技能認証が含まれていた過去の申請については、次回申請の際に「複製」「変更申請」「更新申請」等が行えないとされています。新規申請からやり直す形です。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」お知らせ、2026年9月24日確認)

民間資格を取る意味がなくなったという話ではありません。講習で学ぶことと、手続きが省けることは別だ、という整理になったということです。

DIDから工業専用地域が外れました

逆に、規制が緩んだ方向の最新情報もあります。ここは知っていると受注できる案件が増えます。

告示そのものは令和8年3月31日に公示されています。名称は「航空法施行規則第二百三十六条の七十二の地上及び水上の人及び物件の安全が損なわれるおそれがないものとして国土交通大臣が告示で定める区域を指定する件」、令和八年国土交通省告示第四百三十五号です。国土交通省が飛行許可・承認手続のページでお知らせとして周知したのは2026年6月30日でした。

除外される区域は「都市計画法第8条第1項第1号の工業専用地域内の区域」です。地図上ではDIDに入っていても、そこが工業専用地域なら扱いが変わります。人口集中地区としての飛行許可は不要です。

申請時の実務も書かれています。飛行許可・承認申請においてDIDを含む経路図を添付する場合であって、人又は家屋の密集している地域の飛行許可を申請しない場合、地図上又は備考欄に「経路上のDIDは、工業専用地域であることを確認済み。」等の記載をしてください、とされています。

(出典:国土交通省「無人航空機のよくあるご質問及び資料」の告示一覧および同「無人航空機の飛行許可・承認手続」お知らせ、2026年9月24日確認)

工場や倉庫の外観撮影、設備点検、資材置き場の測量。このあたりは工業専用地域にあることが多い仕事です。案件を受ける前に、用途地域を自治体の都市計画図で確認してください。

罰則は10万円・30万円・100万円の三段階です

義務を守る優先順位を決めるために、罰則の重さを並べます。段差がきれいに分かれています。

記録の不備から人命の話まで

軽いほうから順に見ていきます。

飛行日誌については、こうです。特定飛行を行う際に飛行日誌を備えない、飛行日誌に記載すべき事項を記載しない又は虚偽の記載を行った場合、航空法第157条の11に従い、10万円以下の罰金が科せられます。

飛行計画の通報については、こうです。飛行計画の通報をせずに特定飛行を行った場合、航空法第157条の10に従い、30万円以下の罰金が科せられます。事故等の報告をしない又は虚偽の報告を行った場合も、航空法第157条の10第2項に従い、30万円以下の罰金です。

そして救護義務です。負傷者の救護など危険を防止するために必要な措置を講じない場合、航空法第157条の6に従い、2年以下の懲役又は百万円以下の罰金が科せられます。

違反 罰則 根拠
飛行日誌の不備・虚偽記載 10万円以下の罰金 航空法第157条の11
飛行計画の通報なしで特定飛行 30万円以下の罰金 航空法第157条の10
事故等の報告なし・虚偽報告 30万円以下の罰金 航空法第157条の10第2項
負傷者の救護等の措置なし 2年以下の懲役又は100万円以下の罰金 航空法第157条の6

(出典:国土交通省「飛行計画の通報・飛行日誌の作成」および同「無人航空機の事故等の報告及び負傷者救護義務」、2026年9月24日確認)

いちばん重いのは、事故そのものではなく「事故のあとに救護しなかったこと」です。懲役が出てくるのはここだけです。飛行前に、最寄りの救急連絡先と現場住所を紙に書いておく。それだけで対応の速度が変わります。

なお、飛行日誌は特定飛行のときの義務ですが、国土交通省は「特定飛行以外の飛行を行う場合においても、飛行日誌の記載を行っていただくことを推奨します」としています。

飛行日誌は3つの様式で構成されます。様式1が無人航空機の飛行記録、様式2と様式3が日常点検記録と点検整備記録です。国土交通省が取扱要領とともにExcelとWordの様式を公開しています。「日誌」という言葉から飛行の記録だけを思い浮かべがちですが、点検の記録も同じ束に入ります。

報告の対象も整理しておいてください。事故と重大インシデントは別の概念です。国土交通省は「事故・重大インシデントについて」という資料で、該当する事態と、報告を受けた事案のうち該当しなかった事例の両方を公開しています。何でも報告すればよいわけではなく、逆に「これは報告対象だった」を取り違えると罰金の側に回ります。

無登録での飛行や、許可・承認を受けない特定飛行についても罰則があります。国土交通省は飛行許可・承認手続のページで「適切な許可・承認を取得せずに無人航空機を飛行させる等した場合は、懲役又は罰金に科せられます」と書いています。具体的な金額は、今回の調査で当たった各ページからは確認できませんでした。

技能証明には点数制の行政処分があります

無人航空機操縦者技能証明の行政処分について、点数と処分内容の対応を示した表

罰金のほかに、資格そのものを失う仕組みがあります。

国土交通省は2025年1月6日に「無人航空機操縦者技能証明に係る行政処分に関する基準」を公開しました。技能証明を持っている人が航空法に違反したとします。航空法第132条の53に基づく行政処分の対象です。

同じページに、救いになる案内も置かれています。「無人航空機操縦者技能証明を保有している方が航空法違反を行った場合、航空法第132条の53に基づく行政処分の対象となりますが、違反事実を自ら航空局に報告することで処分内容の軽減を受けることができます。」

報告先のメールアドレスと電話番号まで公開されています。違反に気づいたら、黙っているより自分から報告したほうが軽くなる設計です。

処分は点数で決まります。基準は令和7年1月6日制定、通達番号は国空無機第76233号です。根拠条文は航空法第132条の53第4号・第5号。加えて航空法施行規則第236条の61第4項です。

点数 処分
1〜2点 口頭注意
3〜5点 文書警告
6〜8点 技能証明の効力の停止3月
9〜11点 効力の停止6月
12〜14点 効力の停止1年
15点以上 取消

(出典:国土交通省「無人航空機操縦者技能証明に係る行政処分に関する基準」、2026年9月24日確認)

アルコール・薬物の影響下での飛行は、一発で15点です。取消に相当します。自主的に申し出た場合の軽減は1〜3点とされています。6点で3か月止まる設計を見ると、軽減の1〜3点は小さくありません。

罰金は国のお金の話で終わりますが、処分は仕事の継続に直結します。技能証明の効力が停止されれば、その間は省略の経路が使えません。副業として受注を続けるなら、罰金より処分のほうが痛いはずです。

(自主申告による軽減の案内の出典:国土交通省「無人航空機操縦者技能証明等」、2026年9月24日確認)

依頼から飛行までの日数を逆算します

副業として成り立つかどうかは、ここで決まります。受けられる仕事の種類が日数で決まるからです。

国土交通省の案内はこうです。審査には一定の期間を要するため、飛行開始予定日の少なくとも10開庁日以上前(土日・祝日を除く)には申請書類を提出してください。そして続きがあります。申請内容に不備があった場合には追加確認に時間を要し、飛行予定日までに許可・承認が得られないことも想定されるため、飛行開始予定日から3〜4週間程度、十分な余裕をもって申請をお願いします。

ここに、前の工程が乗ります。機体登録の審査がマイナンバーカードで1開庁日以内、それ以外で5開庁日以内。飛行許可・承認の申請には、登録記号または試験飛行届出番号の発行を受けている必要があります。登録が終わっていないと、許可の申請にも進めません。

空港が近い案件なら、小型無人機等飛行禁止法の48時間前通報も加わります。そのうえで、空港等設置管理者や管制機関との事前調整も必要です。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」、2026年9月24日確認)

計算してみます。登録から始める人が、DIDでも空港周辺でもない場所で撮るとします。昼間に目視で撮るだけなら、特定飛行に当たらずカテゴリーⅠです。申請は不要で、登録の審査日数だけで動けます。ここが最短です。一方、催し場所上空の撮影は、3〜4週間を見ておく。これが本記事の目安です。

「明日お願いします」に応えられる仕事と、応えられない仕事がある。この線引きを最初に理解しておくと、受注のときに無理をしなくて済みます。

同じ場所を繰り返すなら包括申請が1年使えます

毎回申請するのかという疑問への答えです。制度が用意されています。

国土交通省のよくある質問に、こうあります。「同一の申請者が一定期間内に反復して飛行を行う場合であり、また継続的に飛行を行う場合は、1年を限度として申請(包括申請)いただくことが可能です。」

反復・継続が条件です。年間を通じて同じ種類の飛行を受ける見込みがあるなら、包括申請にしておくと都度の申請が不要になります。副業として続けるなら、ここは早めに整えたほうが楽です。

申請はDIPS2.0で完結します。電子許可書の受け取りを選べば、発行され次第ダウンロードできます。紙ではなく電子データなので、飛行の際の携帯にも便利だと案内されています。

空港等周辺、緊急用務空域、150m以上の高さの空域。この3つは東京空港事務所長又は関西空港事務所長宛てです。それ以外は、飛行場所を管轄する東京航空局長又は大阪航空局長宛てになります。国土交通省は「昨今、申請先の誤りにより補正指示が発生する事例が頻発しております」と注意喚起しています。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」、2026年9月24日確認)

(出典:国土交通省「無人航空機 飛行許可・承認申請ポータルサイト」、2026年9月24日確認)

捜索・救助のための飛行だけは例外です

例外規定にも触れておきます。副業から離れますが、知っておく価値があります。

国土交通省の説明はこうです。飛行禁止空域及び承認が必要となる方法における飛行については、事故や災害時に、国や地方公共団体、また、これらの者の依頼を受けた者が捜索又は救助を行うために無人航空機を飛行させる場合については、適用されないこととなっています。

根拠は航空法第132条の92です。「これらの者の依頼を受けた者」が入っている点に注目してください。自治体から依頼を受けた民間事業者も、この特例の対象になりえます。

ただし、免除されるのは手続きであって安全確保ではありません。同じページが続けています。本特例が適用された場合であっても、航空機の航行の安全や地上の人等の安全が損なわれないよう、必要な安全確保を自主的に行う必要がある、として運用ガイドラインが定められています。

この特例の射程は広がっています。国土交通省は2026年7月28日にお知らせを出しました。クマ対策を含む獣害を未然に防ぐための飛行についての補足です。「本件が必ずしもクマが目撃された場合に限らず、クマ出没の蓋然性が高く、その予防的措置のために緊急性がある飛行を行う場合においても当該特例の適用対象となり得ることを補足いたします。」例として、近隣の自治体でクマの目撃情報があった場合や、大型動物の足跡が発見された場合が挙げられています。

(出典:国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」および同「無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール」お知らせ(2026年7月28日)、2026年9月24日確認)

災害時や獣害対策で自治体と協定を結ぶ動きは各地にあります。副業の延長でそこまで進む人は多くないと思いますが、入口としては知っておいてよい制度です。

空撮映像の公開には総務省のガイドラインがあります

撮った映像をどう扱うか。ここは航空法の外側の話です。

総務省は2015年9月11日に「ドローンによる撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」を公表しています。国土交通省の飛行ルールのページからも、関係法令の一つとしてリンクされています。

ガイドラインは法律ではありません。ただ、住宅の内部や個人が特定できる情報が写り込むことがあります。そのまま公開すれば、プライバシー侵害のリスクが伴います。副業として納品する場合、公開範囲を依頼主とどう合意するかを事前に決めておいてください。

ポートフォリオとして自分のサイトに載せる場合も同じです。依頼主から撮影の許可を得たことと、その映像を自分の宣伝に使ってよいことは別の合意です。ここを曖昧にしたまま公開すると、あとで取り下げることになります。

素材として売る道もあります。ストックフォトの仕組みは写真販売の副業にまとめてあります。ドローンの空撮素材も、扱いの考え方は同じです。

(出典:総務省「『ドローン』による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」、2026年9月24日確認)

機材は10万円を超えると一括では落とせません

最後に、お金の扱いです。ドローンは単価が高い機材なので、ここが効きます。

機体、送信機、予備バッテリー、ケース。業務で使う前提なら経費になります。ただし、取得価額が一定額を超えると、その年に全額を落とすことはできません。減価償却として複数年に分けることになります。

この線引きは副業の経費に詳しくまとめてあります。セットで購入したときに「一式でいくらか」で判断するのか、単体ごとなのか。ここを間違えると、申告の内容が変わります。

開業届を出すかどうかも論点です。事業所得として申告するなら開業届が関係します。年間の所得が一定額を超えれば確定申告が必要です。会社員が副業で受ける場合、住民税の扱いは会社にバレない方法で整理しています。

税務の一般論はそれぞれの記事に譲ります。この記事では、ドローン固有の論点だけ一つ挙げておきます。技能証明の取得費用と、機体認証の費用は、性質が違います。前者は人に、後者は機体に紐づきます。会計処理を考えるときは、この違いを意識してください。

機材を買う前に、受けたい仕事が特定飛行のどれに当たるかを決めてください。25kg未満で足りるのか、型式認証取得済みのモデルが要るのか。そこで必要な予算が変わります。

売上が立つ前にやっておく届出を見る

ユイカ(副業初心者)
資格の前にやることが、こんなにあったんですね。ちょっと安心しました。

リンク(運営者)
はい。しかも1から4まではお金がかかりません。順番に潰していけば、資格が要るかどうかは自然に見えてきます。

今日やること

ドローン副業を始めるときに確認する順番を8段階で示した手順フロー

順番があります。この順で進めると、手戻りが起きにくくなります。

お金をかけずにできる9ステップ

1から5までは費用がかかりません。まずそこまで進めてください。

  1. 受けたい仕事を1つ決める。物件の外観撮影、屋根の点検、イベント撮影、測量。仕事によって当たる特定飛行が違います。
  2. その仕事が10のどれに当たるかを書き出す。空域4つ、方法6つの表に当てはめます。1つも当たらなければカテゴリーⅠです。
  3. 屋内でできないか、30m以内の係留で足りないかを考える。どちらかに収まれば、資格も承認も要りません。
  4. 飛行場所の用途地域を確認する。自治体の都市計画図で見ます。DIDでも工業専用地域なら許可が不要です。
  5. 土地の管理者に電話する。公園、河川敷、私有地。航空法の話ではなく「ここで離着陸してよいか」を聞きます。
  6. 機体を100g以上かどうかで確認し、登録する。マイナンバーカードなら900円・1開庁日以内です。
  7. 使う電波の帯域を確認する。報酬を受け取るなら、アマチュア無線の設備は使えません。
  8. 特定飛行に当たるなら、飛行の3〜4週間前にDIPS2.0で申請する。反復するなら包括申請を検討します。
  9. 飛行計画を通報し、飛行日誌を用意する。通報漏れは30万円以下の罰金です。

資格の話が1つも入っていないことに気づいたと思います。技能証明は、この順番を一通り理解したあとで「4つを省きたいか」を判断してから取るものです。先に取っても、残る6つは変わりません。

よくある質問

制度の細かい分岐を、質問の形でまとめます。本文で触れた論点の確認にも使ってください。

Q1. ドローンの副業に国家資格は必要ですか

必須ではありません。国土交通省は技能証明のページに「無人航空機操縦者技能証明書の取得は、無人航空機の飛行において必須事項ではありません」と明記しています。機体認証についても同じ趣旨の記載があります。資格は、特定飛行10種類のうち4つについて許可・承認の申請を省けるようにするものです。

Q2. 資格を取ると、どの申請が省けますか

DID上空、夜間、目視外、人又は物件から30mの距離を取らない飛行の4つです。ただし総重量25kg未満に限られます。そのうえで、立入管理措置を講じ、機体認証を受けた機体を使い、飛行マニュアルを作成する必要があります。条件は「いずれか」ではなく、すべて同時に満たす必要があります。

Q3. 資格があっても申請が要るのはどれですか

空港等周辺、緊急用務空域、150m以上の上空。催し場所上空、危険物輸送、物件投下です。国土交通省は「技能証明や機体認証の有無を問わず、個別に許可・承認を受ける必要があります」と書いています。なお総重量25kg以上の機体だと、4つの省略自体が使えません。

Q4. 二等を取れば夜景の空撮ができますか

そのままではできません。国土交通省は「夜間での飛行及び目視外での飛行をカテゴリーⅡ(飛行許可・承認申請が不要な飛行)として実施する場合は、技能証明の限定変更が必要となります」としています。限定変更の交付手数料は2,850円です。講習や試験の費用は別途かかります。

Q5. 機体登録にいくらかかりますか

オンライン申請で本人確認をマイナンバーカードで行う場合、1機目が900円、2機目以降が890円です。eKYC(免許証・パスポート)と書類の郵送は1機目1,450円、2機目以降1,050円です。審査日数の目安は、マイナンバーが1開庁日以内、それ以外が5開庁日以内とされています。

Q6. 登録の更新を忘れるとどうなりますか

手続き自体は続けて行えますが、完了するまで機体を飛ばせません。国土交通省のよくある質問に「更新手続きが完了するまでは機体を飛行させることはできません」と明記されています。登録記号は更新の前後で変わりません。

Q7. 100g未満のドローンなら手続きは不要ですか

航空法第11章の無人航空機には当たりません。ただし空港等周辺での飛行や高高度の飛行は別です。航空法第134条の3の規制を受け、飛行の許可等が必要となる可能性があります。また小型無人機等飛行禁止法は「重量や大きさにかかわらず」適用されます。

Q8. 国土交通省の許可があれば、公園でも飛ばせますか

飛ばせません。国土交通省は「飛行許可・承認申請とは別に、飛行を希望する地域で無人航空機の飛行が可能か必ず確認のうえ、管理者等に対し必要な手続きを済ませていただきますようお願いします」としています。航空法の許可は、航空法上の禁止を解除するだけです。

Q9. 公園の条例を調べたのですが、ドローンと書いてありませんでした

条例に語がなくても禁止されていることがあります。国土交通省が公開している「無人航空機の飛行を制限する条例等」の一覧を見ると、多くが公園条例や施設条例の一般条項(管理上支障があると認めるとき、など)への該当として整理されています。条文を自分で読んで判断せず、施設の管理者に直接確認してください。

Q10. 空港の近くで撮影の依頼を受けました。何日前に動けばよいですか

指定されている8空港の周辺なら、飛行開始時間の48時間前が期限です。空港管理者への同意取得と、都道府県公安委員会等への事前通報が要ります。これとは別に、航空法の飛行許可は10開庁日以上前の申請です。実務では3〜4週間前が推奨されています。

Q11. 趣味で使っているFPVの機材で、仕事を受けられますか

使っている無線設備によります。アマチュア無線は総務省が「金銭上の利益のためでなく、専ら個人的な興味により行う自己訓練、通信及び技術研究のための無線通信」と定義しているため、報酬を受け取る業務には使えません。5.7GHz帯などの無人移動体画像伝送システムを使う場合は別です。無線局の免許と第三級陸上特殊無線技士以上の資格が要ります。

Q12. 補助者を立てれば目視内飛行になりますか

なりません。国土交通省のよくある質問に「双眼鏡や補助者による監視は含まれません。飛行させる者が自分の目で見る必要があります」とあります。建物の裏側に回り込む飛行は目視外です。

Q13. 民間スクールの技能認証があると申請が楽になると聞きました

2025年12月18日に、その運用は廃止されました。国土交通省は「ホームページ掲載無人航空機」及び「ホームページ掲載講習団体等が行う技能認証」に係る運用を廃止する旨の審査要領改正を公布しています。それ以前に取得した許可についても、次回は新規申請からやり直す扱いとされています。

Q14. 人口集中地区でも許可が要らない場所はありますか

あります。令和8年3月31日公示の告示第435号で除外区域が指定されました。除かれたのは、都市計画法第8条第1項第1号の工業専用地域内の区域です。申請時には、地図上又は備考欄に「経路上のDIDは、工業専用地域であることを確認済み。」等の記載をするよう案内されています。

Q15. 同じ現場を毎月撮る場合、毎回申請が必要ですか

包括申請が使えます。同一の申請者が一定期間内に反復し、かつ継続的に飛行を行う場合が対象です。1年を限度として申請できます。申請はDIPS2.0で行い、電子許可書を選べばダウンロードで受け取れます。

Q16. 事故を起こしたら何をすればよいですか

ただちに飛行を中止し、負傷者を救護したうえで、発生日時と場所などを国土交通大臣に報告します。報告をしない又は虚偽の報告を行った場合は30万円以下の罰金です。救護など危険を防止するために必要な措置を講じない場合は、さらに重くなります。2年以下の懲役又は100万円以下の罰金です。

Q17. 25kg以上の機体に保険は必須ですか

飛行許可・承認申請を行う場合は必須です。令和7年10月1日以降に新たに申請する場合が対象です。総重量25kg以上の無人航空機は第三者賠償責任保険の加入が必要です。申請書への記載も必須になっています。25kg未満にこの記載義務はありません。

Q18. 係留して飛ばせば、承認は要らなくなりますか

長さ30m以内の紐等で地表又は固定物に係留する。そのうえで補助者の配置や立入りを制限する区画の設定などの措置を講じる。これが条件です。対象はDIDにおける飛行、夜間飛行、目視外飛行。加えて第三者から30m以内の飛行と物件投下です。これらの個別の許可・承認が不要になります。DID上空は「許可」なので、係留は許可まで外します。技能証明も機体認証も要りません。ただし残るものもあります。空港等の周辺・緊急用務空域・150m以上という3つの空域の許可、そして催し場所上空の承認です。

Q19. 屋内なら何の手続きも要りませんか

航空法上の各規制は適用されません。国土交通省の解釈資料が「建物内等の屋内での飛行については、航空法上の各規制は適用されない。」としています。機体登録も「屋外を飛行させる100g以上」が対象なので、屋内専用なら対象外です。安全対策は法律とは別に用意してください。

Q20. リモートIDは必ず搭載しなければいけませんか

原則として必要です。免除は4つの場合に限られます。2021年12月20日から2022年6月19日の事前登録期間中に登録手続きを行った機体。国に届け出た特定区域の上空での飛行。長さ30m以内の紐等による係留飛行。警察庁等が秘匿を要する業務のために行う飛行。これから機体を買うなら、搭載が必要だと考えてください。

Q21. 農薬散布は物件投下として必ず承認が要りますか

液体の散布は物件投下に該当します。ただし例外があります。2026年6月1日に、航空法施行規則第236条の82第1項第2号に基づく通達が制定・公布されました。飛行の方法に係る承認が不要となる取扱いを定めたものです。要件を満たせば承認は不要になります。危険物に当たる農薬を運ぶ場合は、危険物輸送の論点が別に立ちます。

Q22. 技能証明の更新は、満了の1か月前を過ぎたら申請できませんか

航空法施行規則第236条の57が改正されています。令和7年12月9日公布・同日施行の改正です。条文は「当該技能証明の有効期間が満了する日以前六月以内に」という書き方になりました。改正前の「六月前から一月前までの間に」という締め切りの書き方はなくなっています。ただし国土交通省のウェブページは本記事の調査時点で旧表記のままでした。最新の案内と省令の条文で確認してください。

Q23. 昨年「対象外」と確認した空港の近くなら、今年も飛ばせますか

確認し直してください。国土交通省は2026年7月3日に告示を行いました。対象8空港の周辺地域を、従前のおおむね300メートルからおおむね1000メートルに拡大する内容です。適用は令和8年7月14日。以前は対象外だった場所が対象に入っています。

Q24. 災害時の捜索に協力する場合も許可が要りますか

国や地方公共団体、またはこれらの者の依頼を受けた者が対象です。捜索又は救助を行うために飛行させる場合は、飛行禁止空域や承認が必要な方法の規定が適用されません。ただし安全確保は自主的に行う必要があり、国土交通省が運用ガイドラインを定めています。

まとめ

ドローンの副業は、資格から入ると遠回りになります。

技能証明と機体認証で省けるのは、特定飛行10種類のうち4つだけです。DID上空、夜間、目視外、30m未満。しかも省くには、立入管理措置と飛行マニュアルまで揃える必要があります。夜間と目視外は、限定変更を足さないと外れません。

残る6つは、資格の有無を問わず個別申請です。空港等周辺、緊急用務空域、150m以上、催し場所上空、危険物輸送、物件投下。副業で単価が高くなりやすい仕事ほど、こちら側に寄っています。そして総重量25kg以上の機体だと、4つの省略そのものが使えません。

そして航空法の許可は、その場所を使う権利をくれません。公園の条例、土地の管理者の同意、小型無人機等飛行禁止法の事前通報。これらは全部、別のレイヤーにあります。国の許可書を持っていることと、そこで飛ばしてよいことは違います。

最後にもう一度、順番を置きます。受けたい仕事を決める。10のどれに当たるかを書き出す。用途地域を見る。土地の管理者に電話する。機体を登録する。電波の帯域を確認する。必要なら3〜4週間前に申請する。資格を取るかどうかは、そのあとで決めて間に合います。

(本記事の制度に関する記述は、2026年9月24日時点のものです。国土交通省および総務省の公開情報を確認しました。制度は改正されます。実際に飛ばす前に、必ず原本で最新の内容を確認してください)

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